多余的話

大沢武彦のブログです。

フジロック2022に行ってきた

総論

表題のとおりである。いろいろと大変なことがあったが、フジロック2022に無事に行って帰ってきた。

 

前回が2019年だったので、3年ぶりのフジロックだった。

今回、まず特筆すべきは、3日目の最後に退場する時に雨が降った以外は、ずっと晴れていた希有なフジロックだった。確か、ストーン・ローゼズレディオヘッドが出た回以来だったなと思い、調べて見ると、2012年以来の奇跡の回であった。やっぱり晴れているとかなり快適だった。

https://www.fujirockfestival.com/history/2012

来る前は、今年のフジロックは、そんなに人が入ってないんじゃないかと危惧したが、実際に入ってみると、コロナ禍前よりはさすがに少ないが、まずまずの人が入っており、かなり「いつもどおりのフジロック」だったと思う。

 

いつも、3日間に多くのアーティストからたくさんの刺激を受けるのだけど、少しライブのブランクがあったせいか、今年は特にその刺激が強く、あぁ、音楽って本当に素晴らしいなと率直に感じた。

 

で、もう一つ大変に個人的な事情であるが、自分は携帯キャリアでは楽天を使っている。で、3年前はどこでも、いささか繋がりにくい状態であったが、今年行ってみると大変に驚いたのだが、グリーンステージは以前よりもホントに繋がるなぁと思っていたら、ホワイト以降上になると、例外の場所(ホワイトステージとヘブンステージの間)を除いて、全く繋がらなくなるという状態だった。うーむ。入り口にドコモショップがあったら、携帯のキャリア変更をお願いしていたかもしれないと思うぐらいであった。

 

 

 

そんなこんなであったが、以下、日程別に記しておく。

 

前夜祭

 

3年ぶりのフジロックに来ると、以前よりも手前側に、入場ゲートができていた。入場ゲートを入るとグッズ売り場や屋台がひしめき合っていた。僕が行った時はちょうど、花火が上がって美しかった。入ったところには映画や動画を流すための大きなスクリーンがあって、ウクライナ映画の「ひまわり」の音声が大音量で鳴り響き、ご飯を食べる机もあり、新しいフジロックという感じがした。少し食べて飲んで、宿に行った。

 

1日目

THE HU→OAU→オリジナルラブクラムボン→ハイエイタス・カイヨーテ→ボノボ

 

トップバッターのTHE HUはモンゴルのいまや世界的なロックバンドである。アメリカやヨーロッパのフェス等でもまれているのか、演奏も非常にタイトで、観客を盛り上げるのが大変にうまかった。けっこう良かった。

 

続いて、昼食を食べてOAUを見ていたら、うつらうつらと眠くなり、気づいたらオリジナルラブがちょうど始まった時だった。グリーンステージの後ろでゆったりしながら見ていたのが、ボーカルの田島貴男の気合いが入りまくって、大変にエネルギッシュなステージであった。オリジナルラブは、僕よりも少し上の世代になると思うが、何故だが俺も負けてられない頑張ろうと思わされた。

 

ハイエイタス・カイヨーテはミュージシャンズミュージシャンというか、恐らく音楽のレベルがものすごい高そうな感じがして、これまた素晴らしかった。ボーカルの人の頭が緑色でちょっとエルフのような感じがしていて、チャーミングであった。

 

で、本日初めて、ホワイトステージに上がったら、携帯が全くつながらなくなり、ちょっと焦る。ジョナスブルーの最後をチラ見して、後ろからボノボを見る。これも大変に素晴らしい、何とも言えない音楽であるが、後半は疲れがたまっていたのか不覚にも寝てしまい。気づいたら終わっているという、自分的には大変に衝撃を感じたが、取りあえず宿に帰って休むことにする。

 

2日目

BLOODYWOOD→ケロポンズ(ちょっとだけ)→T字路S→toconoma→KYOTO JAZZ SEXTET feat.森山威男→ダイナソーjr→ジャック・ホワイト

 

トップバッターはこちらはインドの現代メタルバンドとも言うべきか、BLOODYWOOD。こちらは、やや一本調子なところはあるが、大変に高性能のメタルサウンドであり、時々、感じるインド的な旋律がたまらなかった。こういうバンドを見られるのが、フジロックの良いところだよなぁと思った。

 

ジプシーアヴァロンの方まで上るとケロポンズがやっていて、遠巻きから眺めていたが、子ども達が沢山で盛り上がっていて、大変にほっこりした。昼食を取りヘブン三連ちゃん。T字路Sはライブは初めてだったが、大変にソウルフルな歌声でもうしびれた。toconomaは現代的なインストバンドで大変に気持ち良かったのだが、途中で気持ち良すぎて寝てしまう。気を取り直して、KYOTO JAZZ SEXTET feat.森山威男であったが、これが大変に素晴らしかった。実は全く音源とかを予習せずに聞いたのだが、大変に格好良くてしびれるジャズであった。また見たいと思った。

続いて、実は今回のフジロックで一番見たかったと言っても良い、ダイナソーjrである。最初の音が鳴った感じがもはや違う。独特のギターとメロディ、で、聞きたいと思った曲はほとんどやってくれた。10年以上前にもレッドマーキーダイナソーjrは見ているけど、その時と同じくやはり何も変わってないように見えるのが、大変に素晴らしかった。いろいろ大変だったんだろうけど、そんな感じをおくびにも出さないような、いつもどおりの感じが非常に良かった。

 

そしてやや疲れて、グリーンステージにもどり、ジャック・ホワイトである。こちらも、オリジナルラブ並に、あるいはそれ以上に非常に気合いの入ったステージであり、遠くで見てても、ジャック・ホワイトの気合いをビンビンに感じた。素晴らしいステージだったと思う。

3日目

JAPANESE BREAKFAST→アルトゥン・ギュン→スーパーオーガニズムモグワイ→ホールジー

さすがに少し疲れがでてきたので、ちょっと遅くに会場入りする。

本日のトップバッターはJAPANESE BREAKFASTである。昔はこういうバンドが多かったような気がするが、一周回って今、逆に良い感じになっているような気がする。最初、盛り上がって聞いてたが、後半は少しゆったりして遠くから聞いていたところ、突然、カバーをやると言って、へーと悠然にかまえていたが、ジャカジャーンと既聴感溢れるイントロを聴いた瞬間、この曲僕は知っていると思った。始まると、ああ、「夢中人」だ!!!!!!、バックスクリーンに「恋する惑星」が大写しになり、たぶん僕ぐらいの年齢の人は大歓喜のカバーであった。勝手な想像であるが、たぶんあまり深い考えとかなく、この曲良いじゃんやろうぜ的な感じがとても良かった。

 

ホワイトの鈴木雅之を聞きながらヘブンステージに移動する。おそらくフジロックでなければなかなか見ないだろう、アルトゥン・ギュンを見た。これは予習してきた音源よりもだいぶソリッドでサイケなサウンドでかっこ良かった。ここで休憩を取る。こっからは三連ちゃんだ。

 

まず、スーパーオーガニズムを見る。これがのっけから超絶ポップで大変に素晴らしかった。あと、やや、ふてぶてしくさえも見えるボーカルのオロノさんの堂々としたただずまいに、若さって良いよな、今回は結局いつもこれなのですが、俺も負けずに頑張ろうと思いました。いや、ホントに素晴らしいパフォーマンスだった。

 

続いて、初のレッドマーキーに行き、モグワイを見る。最初はちょっとかったるいかなーと思ったのもつかのま、轟音がなりひびき、その間隙を縫って、バリバリと格好いいギターレーズが繰り出される。後半になるとさらに轟音ギターマシマシという感じで素晴らしかった。あっという間の一時間でもっとやって欲しかったと思っていたら、後ろの人が「3時間アンコールやってくれー」と叫んでいたのは気持ちが分かるが苦笑してしまった。最後に「シーユースーン」と言っていたので、また来日してライブをやってくれると期待していたい

 

最後のホールジーは体調的にきついかなと想定したたらやっぱりきつく、最初はほとんど聞けなくて休むことに専念する。後半は、少し前の方に行き聞く。ものすごい歌唱力とアメリカで現在進行形で売れてるエンタテインメント感満載であった。率直に言うと最初は乗れなかったが、終わりに近づくにつれどんどん盛り上がり、観客の反応もだいぶ最後の方は違っていたと思う。ケイトブッシュのカバー辺りからかなり良かったと思う。最終的には非常に良いものを見たなと感じた。

 

最後に帰ると、日程はないが恒例の「また来年!」があった。コロナと円安でブッキングに苦労しているかと思うが、また是非とも来たいと思う。今回も誰ともなく「お疲れ様でした」と心でつぶやいた。