多余的話

大沢武彦のブログです。

読了、油井正一『ジャズの歴史物語』

これまでもっぱら昔のロック大好き人間だったのですが、歳をとって成熟したからなのか何なのか、最近はようやくモダンジャズの素晴らしさが分かってきた。マイルス・ディビスは言うまでもなくセロニアス・モンクとかウェイン・ショーターアート・ブレイキー・ジャズメッセンジャーズとかやっぱ良いですね。いろいろな所謂ディスクガイドを読みつつ、今はサブスク時代なので、面白そうなものはすぐに聞けるのがやはり楽で良いが、やはり名盤だけでなく、それぞれがどういう背景やモチベーションで演奏をして、それが音源になっているのかも知りたくなり、以下の割と古典的とも言える本を購入して、読了。割と面白かった

 

これを読むと、当たり前ではあるが、ジャズという音楽を理解するにはやはり19世紀末から20世紀のアメリカの文化史を抑える必要があるという点が具体的で面白かった。この本は、三つの部分に分かれており、ジャズの歴史、ジャズの巨人たち及び「余滴」と題されたボーナストラックの部分であった。実は特にレコードというメディアの変遷や最初に録音されたジャズ・ミュージックとは何かを考察した部分とかもなるほどとなった。この辺は全くの門外漢なのでどれほど当を得た考察なのか、ちょっと分からない部分はあったが、結構勉強にもなった。と言いつつも、沼そうなのでまだ聞いていないが、チャーリー・パーカーとかルイ・アームストロングデューク・エリントン、さらにはトラディショナルジャズ・ラグタイム等々、まだまだ聞いていない山のような音源があり、時間がいくらあっても足りないなぁなどとも思ってしまう。昔だったら、まだに一期一会で、レコード屋やCD屋巡りをして探さないと行けなかったのだが、それはそれで楽しかったのも思い出した。

あと、次の村上春樹氏の愛情溢れるエッセイも大変に良かった

 

で、思わず古本屋で以下の本も手を出して我が家に積んであります。僕の職業的には、エリック・ホブズボームがジャズの歴史を書いてたんだというので、驚きました。

 

中国のジャズ受容でも調べてみるかなぁ。しばらくはこの沼にはまりそうです。