多余的話

大沢武彦のブログです。

蒙古横断

日本大学文理学部新図書館完成シンポジウム「<辺境>の視覚的構築−日本大学文理学部図書館所蔵「薄守次作成フィルム『蒙古横断』」をめぐって」に行く。

シンポジウムはタイトルのとおり、1925年に作成された記録映画『蒙古横断』についてのもので、午前中はフィルムの上映、午後からこのフィルムに関する報告とディスカッションという構成であった。

報告とディスカッションも興味深いものであったが、何と言っても『蒙古横断』自体が驚きであった。この映画は、内蒙古の巴林を舞台とし、北京に滞在している盟長のジャガルの里帰りと当時のモンゴル人社会を撮影したものである。見所は多いが、例えば、ジャガルの帰還に際に、多くのモンゴル人がそこに集まってくるシーンやチャムと呼ばれる仮面劇、宗教儀式の様子、廟で行われる市、等々、1920年代のモンゴル社会を2時間近くにわたって描き出している。

是非ともこのフィルムを多くの人に見られるようにして欲しいと思います。