多余的話

大沢武彦のブログです。

台湾版『マオ』出版中止(追記)

mengyouさんより教示頂いた、『蘋果日報』の記事はこちら(会員登録が必要)。

  • 胡宗南殺了《毛澤東》

http://www.appledaily.com.tw/AppleNews/index.cfm?Fuseaction=Article&NewsType=twapple&loc=TP&showdate=20060505&Sec_ID=5&Art_ID=2584904

胡宗南が『マオ』を殺した、とでもなるのでしょうか。
当然、『マオ』の出版停止には批判的な論調です。
さすがに全文コピペとはいきませんので、個人的に興味深いところを紹介。

王榮文為此決定放棄出版之後,歷史學界紛紛額手稱慶。一位說張著是「假史」,中研院院士許倬雲甚至以「垃圾」名之,謂不出版並不可惜。

學者剝奪閱讀權利

仮訳:王栄文〔遠流出版公司代表取締役〕がここに出版放棄の決定をした後、歴史学界が次から次に同前して敬意を表した。ある学者は張戎の本は「偽史」であり、中央研究院院士の許倬雲は「ゴミ」とし、出版されなくとも、決して惜しむべきものではないとさえ述べている。
学者が読む権利を剥奪した。

→「ゴミ」と言った研究者がずっと気になっていたのですが、許倬雲さんのようですね。言うまでもなく、歴史学者は批判の対象ですね。

連蔣介石都可以被指控為二二八的元兇了,胡宗南究竟是何方神聖,居然無人可以批評?退一步說,即使張戎的推論的確輕率,但是,關於胡宗南的部分不過8頁而已,厚達800頁的《毛澤東》何以竟然必須陪同殉葬?

仮訳:蒋介石でさえ二・二八事件の元凶として告発されているのに、胡宗南がいったいどうして神聖であり、意外にも誰も批判できないのか?百歩譲って、たとえ張戎の推論が確かに軽率であったとしても、しかし胡宗南の部分は8ページにすぎず、厚さ800ページに達する『マオ』がいったい何故ともに葬り去られなければならないのか?