多余的話

大沢武彦のブログです。

キング・クリムゾン(King Crimson)Music Is Our Friends Japan Tour 2021 6日目  立川ステージガーデンを見た

前回の来日公演では、こんな会場はなかった。

駅を降りると思ったよりも大都会でオシャレな街であった立川である。

 

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そもそもキング・クリムゾンとの出会いを書くと、大学生ぐらいに宮殿を勧められて、最初の内はピンときてなかったのだが、聞いていくうちにどんどんはまり込んでいった。当時、キング・クリムゾンといえば、解散状態にあり、それが突然、ダブルトリオとして復活し、僕にとっての傑作であるVROOMの発売となった。これは当時、よく聞いたし、今でも90年代クリムゾンの傑作ではないかと思っている。

当時は、ロッキングオンとかを読んで、特に市川哲史さんのプログレ・ハードロック評はいつも楽しみにしていた。そんななか、当時、キング・クリムゾンの来日公演があった。この辺は記憶があいまいなのだが、その時、同じく、ラモーンズのコンサートもあり、現在のように金もあり、東京にいたのならば、もちろんどちらにも行くのであるが、当時は静岡に住んでおり、キング・クリムゾンは名古屋に行けば見られ、ラモーンズは東京に行かねばならなかった。そして、当時の僕にとってみれば、ずっといつでも見られそうだったのがラモーンズだったし、謎めいていて、いつ解散し、見られなくなるかもしれないと思っていたのが、キング・クリムゾンだったのだ。しかし、実態は逆で、人生でいつもいたのがキング・クリムゾンで、その後、リアルでは一度も見られなくなるのがラモーンズだったのかと思うと感慨深いものがある。

 

で、人生で5度目となるキング・クリムゾンのライブである。邦楽を除けば、海外アーティストで5回も見ているのはキング・クリムゾンだけである。そして、ツアーの初日を見ており、もう、多少のことでは驚かんぞ、と思っていたら、最初に太陽と戦慄Ⅰをやって驚き、クリムゾンキングの宮殿、レッド、エピタフ、21世紀の精神異常者ときて前半が終了し、まるで前菜無しで、ステーキと寿司といったメインディッシュのみのメニューというとんでもないものであった。

rockinon.com

 

ひょっとすると立川はこのまま終わってしまうのではないかと思っていたら、機材トラブルのあったディシプリンに引き続き、太陽と戦慄Ⅱ、ⅠとⅡが1日で聞けるのは大変にお得な感じをしつつ、インディシプリンアイランズときて、いつ終わっても大丈夫なくらいの選曲がたたみかけられる。そして、キング・クリムゾンにとっての新曲にあたるレベル5をやって第二部を終了というのは、何か完結しつつも「未来」を感じさせて個人的には良い終わりかと思った。

そして、アンコールで、ああもう、スターレスだなと思っていたら、何と、機材トラブルのあったディシプリンをもう一回きちんとやってくれたのである。これは機材トラブルとは言え、不十分な演奏で帰るわけにはいかないという、キング・クリムゾンの意思が感じられて大変に好感をもった。そして、最後のスターレスは、やはり大感動であった。

 

今回は一応、最終日が立川で、あくまでも「追加公演」が火曜日と水曜日となっているので、やはり「大団円」という選曲になったのかと思う。あとは個人的な意見としては、この日のメルコリンズは調子よくて、彼のサックスが僕の心に響いたのである。

 

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といいつつ、このブログを書いているちょうどその時、まさにキング・クリムゾンの来日公演が渋谷のオーチャードホールにて終了するのだ。この公演には行かなかったが、この立川、そして渋谷で、キング・クリムゾンが「完結」するのだと思うと、ありがとうキング・クリムゾン、お疲れ様です、ロバート・フリップと思うのである。

とか言いつつも、ほぼ間違いなく、DGM及びWOWOWからキング・クリムゾン、ライブ・イン・ジャパン2021のCD集がでると思うので、それを楽しみに待ちたいと思う。