多余的話

大沢武彦のブログです。

台湾日記(5日目)

本日は、早起きして、台湾に持ち込んできた細々とした作業を行う。

そして、再び洗濯する。宿泊所の地下にはコインランドリーと乾燥機がある。洗濯は30分で、乾燥は1時間半にて終了する。洗濯物が一人のためかホカホカになる。

その後、中央研究院近代史研究所の檔案館にて、法務部調査局の資料を見ることにする。法務部調査局の中国共産党の資料については、過去のブログ記事をご参照あれ。

  • 台湾法務部調査局の資料について

https://takeosa75.hatenablog.com/entry/2023/05/24/190043

中央研究院近代史研究所檔案館

この日は実践編である。開館時間である午前9時ちょっと過ぎに、訪問したところ閲覧者はそれほど多くない。閲覧室には、大きな机がいくつもあり、そこには全部で15台ぐらいのパソコンと大きなディスプレイがあった。持ってきた荷物は入り口近くのロッカーに預けるが、個人のパソコンやiPad等については、持ち込みが可能であり、そのための電源と思われる箇所もあった。

 

最初に閲覧室の女性から、資料の閲覧にあたっての注意点などを聞く。法務部調査局の資料については、資料を表示の際に、ディスプレイの画面を撮影することができず、携帯電話も預けなければならなかった。興味深いことに、たぶんインターネットでも公開しているであろう、国民政府の外交部や経済部の資料は、ディスプレイを撮影して良いとのことであった。近くに座っていた、とある閲覧者は、三脚にiPhoneを備え付けて、パシャパシャとディスプレイを撮影していた。重要なこととして、法務部調査局の資料のコピーは1年間に500頁までで、全体の2分の1までという規定があった。全部コピーしたいような資料もあったが致し方ない。半分をコピーして、重要な部分を写経することとした。

 

そして、備え付けのパソコンから、法務部調査局の資料でスキャンをしたものも閲覧することができて、大変に興奮する。これは写真に撮れなかったので、是非とも現地に行ってみてほしい。中国共産党の原資料というか、たぶん中国大陸であれば、地方の檔案館にしかなさそうな資料が、あまり系統的とは言えない部分はあるが、大変に興味深い資料を見ることができた。

 

一般的に言えば、何となくであるが、中国共産党の1930年代から40年代前半の資料が多そうな感触をもったが、内戦期のものもそれなりのボリュームがあった。自分の研究フィールドである戦後の中国東北のものも少しはあり、重要な部分をパソコンに書き写すことにした。

 

なぜか、法務部調査局の資料には、昼休憩があるらしく、12時から13時半は公開していないとのことであった。その間は昼食をとり、休んで13時半からまたパソコンで書き写す。

 

4時半に檔案の閲覧は終了と言われたので、その後に近くの郭廷以図書館もほんの少しだけ覗くと、中央研究院近代史研究所の本が売っている場所のチラシがおいてあった。5時に閉まるかもと思いつつ近代史研究所へ行って聞いてみると、大変親切に教えてくれて、近代史研究所が出版した書籍を割引で購入することができた。

 

宿泊所に戻り、夕食と明日の朝食を買いにコンビニに行ったところ、前回は気づかなかったが、中央研究院のコンビニではApplePayが使えて、少し安心する。早めに帰路についた。