多余的話

大沢武彦のブログです。

台湾日記(補足)

台湾から無事に東京の家に帰ってきた。

ほぼ15年ぶりぐらいの台湾で、変わってなくて素晴らしいものもあり、変わってて素晴らしいものもあり、大変に良い滞在であった。

何となく書こうと思っていたけど、日記に書かなかったことを、ここでまとめて置こう。

○悠遊卡について

台湾のSuicaともいうべき悠遊卡であるが、十年以上前のものが使えて、大変に驚いた。今回も交通にコンビニの買い物、果ては国家発展委員会檔案管理局のコピー代に使えて大変に便利であった。

○LINE Pay、及び電子決済周りについて

事前に調べたところ、台湾ではAppleIDとLINE Payが結構、使えると言うことであったが、それは割と事実であった。LINE Payは、コンビニ以外の場所、飲食店や本屋で使えて大変に助かった(なぜかコンビニだけは使えなかった)。他方で、AppleIDはコンビニで使えることが分かり、現金以外の選択肢も、だいぶ視野に入ってきたように思う。

 

無事に帰ってきた、と言ったものの、実はちょっとドキドキした瞬間というのはあった。書籍等を買いすぎて、持ってきた現金が足りなくなり、上記のようにやりくりしていたところ、帰りはタクシーで帰ることになり、宿泊所で何度もクレジットカードで料金を支払う旨、伝えていた。ところがタクシーが空港について、クレジットカードを取り出して決済をしようとしたところ、何故かクレジットカードの決済ができず、本当に頭を抱えていたところ、「LINE Pay OK?」と聞いたら、できたので大変に助かった。ただし、全てのタクシーでLINE Payが使えるかどうかは分からない。タクシー内の小さなディスプレイを見たらAppleIDも使えそうであった。

台北の暑さについて

東京よりも暑いのではないかと心配したら、東京の方が暑かった。成田から家に帰るまで、重たい荷物を運んで大変であった。

大変に楽しかった。また、こんど、短い間隔で行きたいなぁ。

台湾日記(8日目)

明日の早朝に日本に帰るので、実質、今日が台湾滞在の最終日である。長いと思っていたが終わるとあっという間という、大変に陳腐な感想をやはり持ってしまう。

 

中央研究院からバス2本を乗り継いで、2時間ぐらいかかったであろうか、国家発展委員会檔案管理局に行く。台湾の国立公文書館とも言うべき組織であろう。

 

 

展示のスペースは、驚くほど小さいが、閲覧室は割と広くて大変に新しくて綺麗であった。

 

 

国民政府の外交部と国防部の資料を見る。どちらも国民政府の資料であるが、なかなか興味深いものであった。前者に関してはすでに、デジタル化を終えているためか、備え付けのパソコンで見ることができた。パソコンには事前に申請した自分の名前のフォルダがあり、そこにデジタル化された資料が全て入っていた。

 

少し驚いたのが、大きな机にはパソコンと並ぶ形で、大きな備え付けのカメラがあることであった。国防部の資料については、原本が出され、コピーをしたいといったら、その備え付けのカメラで写真を撮るように言われた。私物のカメラでの撮影はダメであるが、備え付けのカメラであれば良いと言われる。このカメラで撮った資料については、たぶんSDカードか何かで備え付けのパソコンに移動して、改めて見ることができた。

 

ここで面白かったのが、コピーをしたいと言った時、もちろん紙でも印刷できるようであるが、デジタルデータそのものを貰うこともできるということであった(費用はもちろんかかるが)。最初にはUSBメモリを持っているかと聞かれて、いや持ってないと答えたところ、クラウド上に上げてダウンロード出来るようにしてくれた。紙を介さずに直接デジタルでやりとりできるとは、凄いものだと感じること大であった。

 

午前の資料調査を終えて、台北駅に戻る。昼食は台湾に来る前から目星をつけていた。「老張牛肉麺」を食べにいく。大変に美味い。そして、酸菜が小さな皿で自由に取れるのも嬉しいし、これもなかなか良い味である。

 

【参考】【老張牛肉麵】永康街エリア、創業60年の老舗で食べた牛肉麺
https://taiwan-wind.com/gourmet-2018012201/?fbclid=IwAR3VGc_j64vpLwK5S4NIOZFq6WxxpqJ0QC3tnZbOkqXTfG0wWvv3FXkI2xU

 

次に、研究者の間では大変に有名な「楽学書局」に行く。わかりにくい場所ではあるが、実は牛肉麺を食べた所の近くであると、Googlemapが教えてくれて、歩いて行けた。

 

 

 

中央研究院近代史研究所とはまた違うが、ここも大変に面白い本があり、控えめに3冊を買う。その次は、ニニ八国家記念館と本屋を次々はしごする。ニニ八記念館は何かイベントと偉い方がお越しになっているのか、何か落ち着かない雰囲気であった。とは言え、音声ガイドがQRコードを使ってYouTubeに飛ばすという考えも面白かった(日本語のガイドもあった)。台湾は何でもQRコードなのだなと思った。

 

 

夜は先輩の研究者とお目にかかって会食。大変に楽しく過ごす。

充実した台湾の旅で良かった。最後は、台北駅で見たミスタードーナツと本日購入した本である。

台湾日記(7日目)

今日も中央研究院近代史研究所檔案館にて調査を行う。大体の方向性というか、良いのか悪いのか分からないが、こういう形でこの資料を生かせるのではないかというようなビジョンが見えてきた。

 

その後、台湾の先生と日本から同時期にやってきた先生と、待ち合わせて一緒に中央研究院の近くのレストランで昼食を取る。日本や台湾などの研究状況や資料のことなどいろいろ情報交換できてとても楽しかった。そして、日本人の研究者の名前が中国語で出てこない問題を痛感した。

 

あと、ここでも、本当に偶然に別の中国近現代史研究の方とお目にかかった。みんな考えることは一緒ということか。連れて行ってもらったお店はこちら。

 

○飲飽食醉

https://angela51.com/taipei-210307/

大変に美味しかったので、夕食もここで一人で食べた。小さいがデザートの果物もついてくるのが良い。時間軸が逆転するが、午後もひたすら檔案を書き写す。

 

さて,明日が実質の台湾滞在の最終日となる。まずまずの収穫があったのではないかと手応えを感じた。

 

台湾日記(6日目)

今日も中央研究院にて調査である。本日、朝一に、近代史研究所の郭廷以図書館にまず行く。その蔵書に相変わらず驚かされるが、今回のお目当の本の一部をコピーする。まず、図書館の利用にあたっては特に手続きはなく、荷物をロッカーにさえ預ければ問題なかった(パスポートすら出す必要がなかった)。あと、コピーカードについては、郭廷以図書館では売っておらず、近くの傅斯年図書館まで買いに行く必要があった。コピー代は1枚1元であり、カードは100元単位で売ってくれた。

 

 

次いで、また檔案館に資料調査を行う。この資料群は見れば見るほど興味深くて、本当に時間がいくらあっても足りないが、何とか幾つか集中的に見る資料を決めて、画面を見ながら一部コピー、一部パソコンに入力する。昨日は書けなかったけど、檔案館内では、自分のパソコンを持ってきて、登録が必要ではあるが、インターネットにつなぐことも可能である。eduroamなどにつなげる方はもっとスムーズにつなぐことができるかもしれない。

 

昼食はコンビニ飯で済ます。ApplePayが使えるコンビニは以下の写真のとおり。明日の朝食等も購入する。

 

 

一日檔案館にいた。本日はなかなかの収穫もあったが、時間の足りなさも痛感した日であった。そして、本当にここで長期間調査できる人が羨ましく感じた一日でもあった。宿舎近くのレストランで、夕食を取る。味はまずまず。

 

 

 

台湾日記(5日目)

本日は、早起きして、台湾に持ち込んできた細々とした作業を行う。

そして、再び洗濯する。宿泊所の地下にはコインランドリーと乾燥機がある。洗濯は30分で、乾燥は1時間半にて終了する。洗濯物が一人のためかホカホカになる。

その後、中央研究院近代史研究所の檔案館にて、法務部調査局の資料を見ることにする。法務部調査局の中国共産党の資料については、過去のブログ記事をご参照あれ。

  • 台湾法務部調査局の資料について

https://takeosa75.hatenablog.com/entry/2023/05/24/190043

中央研究院近代史研究所檔案館

この日は実践編である。開館時間である午前9時ちょっと過ぎに、訪問したところ閲覧者はそれほど多くない。閲覧室には、大きな机がいくつもあり、そこには全部で15台ぐらいのパソコンと大きなディスプレイがあった。持ってきた荷物は入り口近くのロッカーに預けるが、個人のパソコンやiPad等については、持ち込みが可能であり、そのための電源と思われる箇所もあった。

 

最初に閲覧室の女性から、資料の閲覧にあたっての注意点などを聞く。法務部調査局の資料については、資料を表示の際に、ディスプレイの画面を撮影することができず、携帯電話も預けなければならなかった。興味深いことに、たぶんインターネットでも公開しているであろう、国民政府の外交部や経済部の資料は、ディスプレイを撮影して良いとのことであった。近くに座っていた、とある閲覧者は、三脚にiPhoneを備え付けて、パシャパシャとディスプレイを撮影していた。重要なこととして、法務部調査局の資料のコピーは1年間に500頁までで、全体の2分の1までという規定があった。全部コピーしたいような資料もあったが致し方ない。半分をコピーして、重要な部分を写経することとした。

 

そして、備え付けのパソコンから、法務部調査局の資料でスキャンをしたものも閲覧することができて、大変に興奮する。これは写真に撮れなかったので、是非とも現地に行ってみてほしい。中国共産党の原資料というか、たぶん中国大陸であれば、地方の檔案館にしかなさそうな資料が、あまり系統的とは言えない部分はあるが、大変に興味深い資料を見ることができた。

 

一般的に言えば、何となくであるが、中国共産党の1930年代から40年代前半の資料が多そうな感触をもったが、内戦期のものもそれなりのボリュームがあった。自分の研究フィールドである戦後の中国東北のものも少しはあり、重要な部分をパソコンに書き写すことにした。

 

なぜか、法務部調査局の資料には、昼休憩があるらしく、12時から13時半は公開していないとのことであった。その間は昼食をとり、休んで13時半からまたパソコンで書き写す。

 

4時半に檔案の閲覧は終了と言われたので、その後に近くの郭廷以図書館もほんの少しだけ覗くと、中央研究院近代史研究所の本が売っている場所のチラシがおいてあった。5時に閉まるかもと思いつつ近代史研究所へ行って聞いてみると、大変親切に教えてくれて、近代史研究所が出版した書籍を割引で購入することができた。

 

宿泊所に戻り、夕食と明日の朝食を買いにコンビニに行ったところ、前回は気づかなかったが、中央研究院のコンビニではApplePayが使えて、少し安心する。早めに帰路についた。

 

 

台湾日記(4日目)

本日は、配偶者様と息子様が日本に帰られるので、早起きして空港まで見送りに行く。日本に来る台風を心配していたが、幸いに本日であれば無事に飛べた模様である。そして、台北駅に再び戻り、国史館まで行く、ちょうど昼食になったので、周辺を散策したところ、食べる場所があったので、昼食を取る。大きい麻婆豆腐である。

 

国史館に入ると本屋さんでじっくり眺める。売っている本が大変にどれも興味深いが、ここではちょっと押さえることとする。

中に入ると民主化と選挙とも言うべき内容の展示をやっていて大変に興味深く、観覧する。映像技術を使ったものなども面白かったが一番興味深かったのが、資料のレプリカを手に取って眺めることができる部分の展示であった。これはなかなか良いアイディアではないかとも思った。それにしても、選挙と民主化、わが国でも同じような展示をやった場合の彼我の差を考えこんでしまった。どちらが良いのか悪いのかという問題でもないのかもしれないが。展示はなかなか素晴らしかった。

 

その後、閲覧室に行くと、面識のある中国近現代史研究者二人にお目にかかる。自分も含めて、皆さん、この夏の台湾詣でとも言うべき趣であった。閲覧室の施設はもとより、参考資料室の内容なども興味深い。とは言え、あまり予習せずに思いもかけずに行ったという側面もあったので、ここはあまり時間をかけず、二二八記念館や台湾歴史博物館へ行こうとしたが、両者とも月曜日のためかお休みであった。残念である。また、来られたら、来たいものである。そして、今回のメインの滞在先になる中央研究院へ向かう。すっかり重くなった荷物を引きずったが何とかMRT→バス→徒歩で今回の滞在先につく。

 

10年以上ぶりにくるが、何というか静かで落ち着いた感じで、やっぱり勉強するところだなぁという凡庸な感想になってしまう。しかし、10年も経てば少しは変わっており、1階にはたぶん以前にはなかった食堂と、なんとモスバーガーがあった。これから朝食はみんなモスバーガーという豪華なこともできる。滞在先の宿泊所は、最低限のものはそろっている上に、やはり机と椅子が素晴らしく快適であった。これまでの疲れがたまっていたのか、夕食を食べたら、すぐにシャワーを浴びて眠る。

 

台湾日記(3日目)

昨日が遅かったせいか本日はさらに遅くに起きる。ホテル内でこれまでたまった洗濯を行いつつ、出発の準備をする。本日のコースは、息子さんがよく見ている以下のYouTubeにインスパイアを受けて観光する。

youtu.be

 

苗栗というところまで新幹線に乗り、そこから在来線の豊富駅から在来線の苗栗にあるという鉄道博物館に行くのである。

日本の新幹線も好きな息子さんは、YouTubeで見た台湾駅にテンションが高くなり、動画で見た鉄道の置物や食べ物を買って満足である。

 

台湾の新幹線に乗るのも久しぶりであったが、1時間もしないうちに、苗栗につく、ここには動画でも紹介されているようにモスバーガーがあり、買って昼食とする。たぶん、台湾独自のライスバーガーを写真にアップします。

 

その次に豊富から在来線の苗栗へ行ったが、残念なら鉄道博物館は今改修中で公開されていないとのことであった。残念ではあるが、少し南国の雰囲気を感じて良い感じであった。駅の附近でだらだらしたあとに、台北のホテルに戻る。

少し休憩のあと、寧夏夜市に遊びに行く。息子さんはすっかり、小さなパチンコや遊び場で遊びたいとじたばた。そして、大人が好む屋台については、息子さんは何か匂いがあまり気に食わないのか、いやいや言ってしまう。まぁしょうがないと思いつつ、ぐるりと回って、ここでもたまたま込んでいなかったハンバーガーを食べる。なかなか美味しい。ちなみにこの屋台の店で、初めてLINE Payを試して見たら無事に会計ができた。なぜかコンビニでは使えなかったが夜市では使えるみたいである。大変に楽しかった。